雷電と同様に観念的な雷の具象化ですが、龍や獅子のような相貌があり顰(しかみ)の変形です。明るい桃色彩色を施しています。口を非常に大きく広げ、今にも炎を吐き出しそうな感じです。口の回りに稲光を表す火炎状の彫りがある事と小さい瘤状の盛り上がりのある眉が珍しい工作です。色々型変わりも在りますが、雷が登場する『賀茂』(かも)『雷電』(らいでん)の後ジテで、本来なら大飛出を用いる曲に使われます。

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