女神の気品と厳粛さを表した女面。増女の端整な表情をさらに強調し、節木増などにくらべてもずっと厳しい、固い表情が、泣いているように見えるのでこの名があります。鼻は類面の増女と同じ形態をしているが、唇の形は全く異なり、口元は丸く大きい。小面は周囲に男性がありながらの純潔さを感じさせるのに、泣増は男性の存在など全く意識させない崇高さがある。神的性格を強調して羽衣を舞う場合、あるいは『絵馬』(えま)のシテなど厳粛さを要求される雰囲気の女神の役に用いられます。

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