童子・慈童も『枕慈童』(まくらじどう)『菊慈童』(きくじどう)に用いるのが本体ですが、後ジテの神霊や怪異物となって出現する曲目『大江山』の酒呑童子、『小鍛冶』(こかじ)の後ジテなどに相応しく普通の童子とは違った用途が考えられます。童子の眼は四角ですが、大童子の眼は丸く周囲から独立して見張った感じの眼になっています。伏し目が強く天地を乗らんで眉も末太く長く天を指しています。眉間に八字の皺があり、上下に歯列が並び眼には金環がはめ込まれ、力強さが溢れています。

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