観念的な雷の具象化です。顰の変形で明るい桃色彩色の上に金色を施し電光のひらめきを現しています。眼をかっと見開き、今にもゴロゴロといい出しそうな感じです。口の回りに稲光を表す火炎状の彫りがある事と小さい瘤状の盛り上がりのある眉が珍しい工作です。色々型変わりも在りますが、雷が登場する『賀茂』(かも)『雷電』(らいでん)の後ジテで、本来なら大飛出を用いる曲に使われます。

inserted by FC2 system