大癋見と造形は良く似ているが、全体的に小振りに作ってあります。なぜなら、『大会』(だいえ)の天狗は釈迦に化けて出て来るので、釈迦の面を重ねて登場し、後ジテで天狗の正体を表す為なのです。である。この様に異なる二枚の面を重ね合わせる場合、眼の位置が合わないと、見えなくなるので、釈迦下の眼の金具は扁平で、位置はやや中央に寄っている。この為釈迦下の鼻先や側面の凸部に傷が多く破損状態の厳しい事もうなずけます。

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