』(おきな)が現在の「千才」(せんざい)・「翁」(おきな)・「三番叟」(さんばそう)より古い「翁」(おきな)・「三番叟」(さんばそう)・「父尉」(ちちのじょう)の形で演じられた時代に、父尉役に使われた面です。現在では『父尉延命冠者』という特殊演出で延命冠者に連れ立ってシテ役が使います。子孫繁栄を寿ぐ老翁で造形は白式尉に似ていますが、杏仁形で目尻の吊り上った眼が家父長的威厳を示し口もとには微笑も感じられ上品さの中に厳しさがみられます。

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